SBCニュースレター#67特別編 第1回SDGs勉強会報告

24年12月24日

SBCニュースレター67号 特別編

新企画!

SDGs勉強会(+懇親会)報告 12月10日開催@ソフィアンズクラブ

 この勉強会は、企業、団体、大学等でSDGsや環境保全に取り組まれているソフィアンから最新の活動状況をお聞きして、意見交換と交流・懇親を行なうSBCの新企画です。今回はゲストとして環境省の市川智子さんと上智の環境サークル「Green Sophia」の学生の皆さんに発表をお願いし、24名の方に参加頂きました。

1.「渡り鳥の生態と干潟の話」

お話し頂いた市川智子さんは1998年経済学部卒。日本野鳥の会のレンジャーとして谷津干潟自然観察センター等に勤務の後、NGOラムサールセンター、JICAボルネオ生物多様性・生態系保全プログラム専門家(湿地保全・環境教育)、渡り鳥保護の国際機関(EAAFP)等を経て、現在は環境省海洋環境課でプラスチック汚染条約等を担当され、ライフワークとして生物多様性の保全に取り組まれています。

 今回は鳥の写真をいくつも紹介頂きながら、渡り鳥の生態や、渡りのルート(フライウェイ)、そして渡り鳥を保護する国際協力などについてお話し頂きました。渡り鳥は長距離を休みなしで飛行できるような体の仕組みを持ち、例えば、骨の中は空洞、すかすか。「トウネン」という小型のシギの体重はなんと20グラムしかなく、それは一円玉20個分。市川さんが用意された20個の一円玉を会場に回して、その軽さを皆で実感しました。
遠く離れた「繁殖地」と「越冬地」を行き来する渡り鳥には、干潟などの湿地がエネルギーの補給場所となりますが、海辺の開発や温暖化などのリスクで世界的に渡り鳥の生息地が脅かされている状況を説明頂きました。

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市川智子さんのご講演

□市川さんの講演に関する関連情報については下記リンクをご参照ください。

環境省_ラムサール条約と条約湿地_EAAFP

世界渡り鳥の日 | ecojin’s EYE | ecojin(エコジン):環境省

2. 環境サークル「Green Sophia」の活動報告

Green Sophiaの活動報告では、4人のメンバーの方に発表して頂きました。Green Sophiaは、「共に学び、共に行動することで、誰かを刺激する」を理念に環境のインフルエンサーになることを目指しています。「1人の100歩より100人の1歩をモットーとして掲げています。仲間と共に楽しく活動することで環境活動の楽しさを広めていく。それによって、一人ひとりの影響力は小さくても、その力はn倍にも膨れ上がると考えています。学生ならではの視点で色々なことに挑戦しています。」とサークルのモットーを紹介頂き、ビーチクリーン、シティクリーン、農業体験、漁業体験、企業とのコラボ企画など、その活動の写真を織り込んだパワーポイントでとても素晴らしいプレゼンをして頂きました。
 ビーチクリーンの報告では、海洋プラスチックの問題に加えて、地域によってゴミの種類が違うこと、各地域との交流も大切にしていること、地域交流や清掃用具の費用を賄うためにクラウドファンディングを準備していることなどを発表頂きました。
□Green Sophiaの活動理念や目標については下記リンクをご参照ください。

【2023年版】環境保護サークル Green Sophia | 上智大学 SDGs&サステナビリティ

3.グループディスカッション

 Grenn Sophiaの報告後は4つのグループにわかれて自己紹介とディスカッションを行いました。Green
Sophiaから「自動販売機は増やすべきか、減らすべきか」という「お題」をもらって意見交換を行いました。現在上智のキャンパスには何台もの給水機が設置され、学生はマイボトルを持参して給水器で水を補給。ペットボトルや缶飲料の消費を削減しています。飲み物の自販機は一年中、冷却、保温、照明に電気を使い、商品補充と容器回収で商用車が日本中を走り回っています。その一方で、人手不足の地域や、休日・夜間の販売、あるいは熱中症対策として、自販機が不可欠な状況もあります。 このテーマでは、日常生活の中で当たり前になっている「自動販売機と今の生活習慣」について改めて考えさせられました。

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グループディスカッションの様子

懇親会も盛り上がり!

懇親会の会場は「南国亭」四ツ谷駅前店。2つの丸テーブルで11時近くまで、大変にぎやかな懇親会となりました。

今回は、幅広い年齢層に参加頂きましたが、皆さん初対面にも拘わらずあっという間に打ち解け、環境をテーマとしたまじめな意見交換をやりながら、相当に熱量の高い交流・懇親の機会となりました。今回は第一回ですが、参加者のネットワークを広げながら、この勉強会をこれから継続的に開催したいと考えています。皆様の参加をお待ちしています。

企画・報告者 田邊学(1983年経経卒)
以上